電波遮断ケースもコネクタガードも効かない新手の盗難の手口「キーエミュレーター」

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2024年になって自動車の新たなハイテク盗難手口として話題になっている通称「ゲームボーイ」こと「キーエミュレーター」。キーエミュレーターがどのような手口であるかを理解し、どのような対策をすればいいのかを解説します。

秒で盗難可能な「キーエミュレーター」の手口

上の動画はオーサーアラームが公開したキーエミュレーターを使用してドアのロック解除からエンジン始動までを実際に行ったものです。機器を持ってドアハンドル付近でガチャガチャやると数秒でロックが解除されドアが開き、車内に乗り込むと瞬時にエンジンスタートしています。犯行時間は、僅か数秒です。この手口は、スマートキーから電波を盗む必要がないので「電波遮断ケース」などにスマートキーを入れても意味がありません。

ではなぜスマートキーの電波をジャックされたわけでもないのにドアを開けることが可能なのでしょうか!?実は、キーだけではなく車からも電波を出していて、それをキーエミュレーターで拾っています。車から電波を出している理由は、車に近づいただけでロックが解除されるとても便利な「スマートエントリーシステム」にあります。

スマートエントリーシステムとは

スマートエントリーシステムは、キーレスエントリーを進化させたシステムで、鍵を物理的に操作することなく、車のドアの施錠・開錠やエンジンの始動・停止が行える便利な技術です。スマートキーと呼ばれるデバイスをポケットやバッグに入れておくだけで、車両に近づいたりドアノブに触れたりすることで、自動的にドアの施錠・開錠が可能になります。エンジンの始動も、スタートボタンを押すだけで行えます。

このシステムは、車とスマートキーが発する微弱な電波を互いに受信し合うことで機能します。スマートキーが車の一定範囲内にあると、車は電波を発信し、スマートキーがそれを受信して応答します。これにより、車はスマートキーの信号を受信して、ドアの施錠・開錠やエンジンの始動・停止が可能になります。

各自動車メーカーによって、スマートエントリーシステムの名称や機能には多少の違いがありますが、基本的な仕組みは同じです。例えば、トヨタ自動車では「スマートエントリー&スタートシステム」、日産自動車では「インテリジェントキーシステム」、本田技研工業では「Hondaスマートキーシステム」といった具体的な商品名で呼ばれています。

スマートキーを電波遮断ケースに入れて「リレーアタック」対策をして、機器を接続させないためにコネクターガードをして「CANインベーダー」対策をしても、キーエミュレーターに対しては効果がありません。

キーエミュレーターから守るには社外セキュリティが必須

キーエミュレーターによる盗難から愛車を守るには、純正セキュリティではなくオーサーアラームを始めとした後付けの社外セキュリティで守るしかありません。社外セキュリティを装着すれば、「リレーアタック」や「CANインベーダー」の手口も防げます。

今回のキーエミュレーター騒動でセキュリティ業界各社は、公式ホームページなどに自社セキュリティの有効性について声明を出しています。

オーサーアラーム

オーサーアラームでは実際にキーエミュレーターを使用しオーサーアラームのIGLA2、IGLAアラーム、キーレスブロックなどを使用ししっかり守れる事が確認出来ています。日本にも既にこの機器が持ち込まれているかもしれませんが既にオーサー製品を購入頂いている方、これから購入を考えている方ご安心してオーサーアラームをご使用下さい。

オーサーアラーム公式サイト

オーサーアラームのキーレスブロックは、ロック後にスマートキーの電波を車両が受け付けなくなるので、キーエミュレーター対策に打って付けです。

ユピテル

2024年、最恐ツールといわれる「キーエミュレーター(通称 ゲームボーイ)」を使った新たな盗難手口が発生しています。
Argus D1は車両のシステムとは独立したセキュリティシステムなので、キーエミュレーターにも有効です。

ユピテル公式サイト

「パンテーラ」や「ゴルゴ」の製造元であるユピテルは、装備を省いて価格を抑えた「Argus D1」であってもキーエミュレーターに有効であることを述べています。

加藤電機

リレーアタック、CANインベーダーに続き、新たな手口による車両盗難事件が発生している。今度は、「キーエミュレーター」という本来緊急時に開錠を行うツールとして鍵専門業者向けに販売している製品を悪用した手口。恐ろしいのは、CANインベーダーのように車両にアクセスすることなく、開錠からエンジン始動までをわずか1~2分で行ってしまうこと。

この手口への対策は、専用リモコンタイプのHORNET(ホーネット)、VIPER(VIPER)を後付けすることです。重要なのは、純正とは別リモコンで別回路であることです。音と光で威嚇して犯人を撃退します。上位モデルは、不正なエンジン始動を防止できますので乗り逃げされません。

加藤電機公式サイト

「バイパー」や「ホーネット」の製造元である加藤電機は、セキュリティが純正とは別回路(後付けセキュリティ)であれば対策可能と述べています。

まとめ

キーエミュレーターによる自動車盗難の手口から守るには、後付けの社外セキュリティしかありません。一番スマートに守れるのはオーサーアラームのキーレスブロックで、これならばドアすら開きません。その他の社外セキュリティの場合で、仮に車内に侵入されたとしても、社外セキュリティを解除しない限りエンジンは掛かりません。純正セキュリティとは別回路になっていることが重要です。

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