筆者は、ヤマハ NS-F350をフロントスピーカーとして使用してホームシアターを楽しんでいます。このNS-F350は、スピーカーケーブルのバイワイヤリング接続に対応しているので、いずれ試してみたいと考えています。どうせ良い音を追求するのであれば、先ずは基礎を固めようと思い、スピーカーの下にオーディオボードとインシュレーターを設置してみることにしました。本格的な機材を購入すると高級なスピーカーが買えそうなくらい高いので、出来るだけ安く済ませる方向で商品を選びました。今回は人工大理石のオーディオボードと金属製のスパイク型インシュレーターを設置したので、個人的な感想をお伝えします。
スピーカーの下にスパイク型インシュレーターを設置

今回選んだインシュレーターは、楽天市場のランキング1位を獲得していたThe Best Dayというショップの金属製スパイク型インシュレーターです。本体と受け皿と両面テープがセットになっています。8個セットなので左右のフロントスピーカーに使えます。色はスピーカーに合わせてブラックを選びました。他にゴールドとシルバーが選べます。

スパイク型インシュレーターは、スパイクの小さな接地面積により、機器と設置面との接触を最小限に抑え、不要な振動を伝達しにくくします。また、金属の剛性により、振動を素早く伝導し、機器内部での共振を抑えます。

土台はネジ式になっていて外すことができます。

筆者が使用しているフロントスピーカー ヤマハ NS-F350の下部にはM6のネジ穴があります。

まさかと思いネジをはめてみたらピッタリ一致しました。実はM6ネジタイプのインシュレーターを探していたのですが、安いものがなかったので妥協して両面テープで貼るタイプのものを選んだのですが、偶然ネジ穴が一致しました。
スピーカーの下に人工大理石のオーディオボードを設置
オーディオ専門店に、「スピーカーを絨毯の床に直置きしている」という現状を伝えたところ、「絨毯のような柔軟性のある素材は、特定の周波数で共振を起こし、スピーカーの音がぼやけてしまうことがある」との回答だったので、やはりオーディオボードが必要だと感じました。一般的にオーディオボードというのは、音響設備の下に設置することで振動を抑え、音響設備本来の音を引き出すのが目的です。スピーカー以外にもアンプやCDプレーヤーの下に設置しても効果があるようです。オーディオボードにも色々な種類がありますが、今回はコスパに優れる人工大理石のオーディオボードを選びました。

人工大理石は、天然の石ではなく、プラスチックの一種である合成樹脂を主成分として作られた人工的な素材です。
実際に手にしてみると、ずっしりと重く、質感は石そのもので、とてもプラスチック素材とは思えません。「これは石です」と言われたら普通に信じてしまいます。

人工大理石のオーディオボードの上にスピーカーを載せてみました。ボードの厚さは10mmです。一度ボード上の位置を決めてしまえば、サーフボードのようにして床を滑らすように動かせるので、スピーカーの移動が楽になりました。
インシュレーターの説明書に「究極の音質を求める場合は受け皿を設置しない」と書いてあったので、設置も面倒だったので受け皿は使用しないで直接オーディオボードの上に置きました。
音質がクリアになって音楽鑑賞向きに

両方のフロントスピーカーの下にオーディオボードとインシュレーターを設置して元の位置に戻したので、色々と試してみました。AVアンプはヤマハ RX-V6Aで5.0.2chのスピーカー配置です。
先ずは、筆者が自分のホームシアターシステムで一番使用しているAmazon Musicを聴いてみましたが、毎日聴いているので違いの差は明確に感じ取ることができました。音質は鮮明になり、個々の楽器の音が明確に聞こえるようになり、音楽鑑賞がますます楽しくなりました。
続いて映画やコンサートを大きめの音量にして視聴してみましたが、スピーカーを床に直置きだったときと比べて「床を揺らす振動」が皆無と言っていいほどなくなりました。映画やコンサートを視聴するときは、この床を揺らす演出が臨場感たっぷりで気に入っていただけに少し残念です。床に伝わる振動がなくなったので、一見、低音が減ったような錯覚を感じますが、慣れてくるとそんなことはなく、ビシッとしたメリハリのある低音を鳴らしているのが分かります。
まとめ
今回オーディオボードとインシュレーターを設置してみて、スピーカーの音質がクリアになったので、オーディオ専門店が言うように、スピーカーの設置方法としてはこれが正しいのだと思います。特にAmazon Musicでの音楽鑑賞が生活の一部となっている筆者にとってはこれが大正解でした。しかし、スピーカーを床に直置きだった時にあった「床を揺らす演出」が無くなってしまったのは残念です。やはり低音は、セオリー通り別途サブウーファーを導入して、ピュアオーディオと映画館の迫力を両立させたいと思います。